湿気があり、有機物に富む谷間に生える常緑高木。直幹性で高さ30~40m、直径2mに達する。各地の神社やお寺の境内に植えられる他、北国では防風雪林として家の周りに植えられる。葉は長さ1cmの鎌状の針形で、らせん状に配列し基部はしだいに細くなり枝に流れる。葉が枯れると小枝ごと落ちる。雌雄同株で雄花は直径5~8mmのだ円形で淡黄色、枝先に多数つき、雌花は緑色で直径2~3cmの球形、枝先に1個ずつ下向きにつく。成長が早く建築材として優れ、古くから植林が行われ、日本の人工林面積の大部分を占めている。1991年環境省発行の「日本の巨樹・巨木林」によると、日本全国の巨樹(胸高周囲3m以上)は55,798本でそのうちスギは13,681本を占めている。宇久井半島の延命寺境内では、胸高周囲4.2m、樹高22mに達するスギの巨樹を見ることができる。