暖地の林内にふつうに見られる雌雄異株で常緑の大形低木または小高木。幹は直立して樹高は3~6m、樹皮は灰白色、若枝は無毛でしばしば葉柄とともに紫色を帯びる。
葉は細長く、線状だ円形で長さ5~12cm、幅1~2.5cm、きょ歯がなく革質で光沢がある。
花は3月頃前年の枝に束になってつく。
雌株では紫黒色に熟した果実と、緑白色の小さな花を同時にみることができる。
タイミンタチバナは海岸に近いスダジイ林に特徴的に出現することからスダジイ林の標徴種といい、植物群落を分類する際の目安となる。このことから、宇久井半島のスダジイ林はスダジイ-タイミンタチバナ群集と表される。