ナワシログミ | 吉野熊野ネイチャー図鑑

海岸からやや内陸部まで広く見られる暖帯の低木で、高さは２～３ｍになる。葉はだ円形でへりは細かく波うち、長さ５～８ｃｍ、幅２～３．５ｃｍ、表面は濃緑色、裏面は全面鱗毛におおわれて灰褐色の地に褐色の点がちらばる。枝は強くて折れにくく、小枝はしばしばトゲになり、また葉腋にも小さなトゲがでる。１０～１１月葉腋に淡黄褐色の花が数個ずつつく。花弁のように見えるがく筒には銀色の鱗状毛が密生し、褐色の鱗状毛もまじる。果実は長さ１．５ｃｍの長だ円形で、５～６月に赤く熟す。稲作の苗代をつくる頃に果実が熟すのでナワシログミの名がある。