海岸に近い山地に生える常緑高木で樹高20mに達する雌雄別株の裸子植物。葉は互生して長さ10~15cm、幅1cmで細長く、表面は深緑色で裏面は淡緑色、主脈が白く目立つ。花は5月頃雄花も雌花も葉腋につき、雄花は約3cmの円柱形、雌花は長さ1cm程の花床の上につく。種子は直径1cmのいびつな球形で基部に肉質の果床がつき、果床は11月頃赤紫色に熟して甘みがあり食べられる。イヌマキは古くから庭や生け垣に植えられ、またシロアリに強いことから建築材としても用いられる。宇久井半島では蛭子神社跡の境内林に胸高周囲2mを越える大木がある。