全長61cmでマガモより少し大きいガンの仲間。頭から胸は黒色、背は黒褐色で全体に黒っぽく見える。首に不規則な白斑がある。北極海沿岸のツンドラ地帯で繁殖し、冬季に越冬のため温帯の海岸に渡来するが、定期的に渡来するのは北海道や本州北部のみであり、宇久井半島では2007年11月~2008年3月に迷鳥として渡来し、越冬の記録がある。海上で生活し、逆立ちして海藻(特にアマモ)などを食べる。世界的にも数が少なく、渡りのルートなども解明されていない野鳥であり、2007年の渡来は貴重な記録である。全国版レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)として記載され、1971年に国の天然記念物に指定されている。