イトゴカイ科はミミズのような体で、ミミズ類は体中の体節には鈎状の剛毛がわずかにあるのみですが、それに似るイトゴカイ科の種は体前部に針状剛毛を持ちます。結構太くて長い種がありますが、科名の基になった、Capitella属の種は非常に小さく糸くず状の種ですので、科名がイトゴカイ科という和名になっていますが、普通我々の目にとまる種は決して糸状の細い種ではありません。チリメンイトゴカイは主として砂底にすみます。針状剛毛のある胸部は13体節あり、体後部に枝分かれしたエラを持つのが特長です。よく似て、砂泥底~泥底にすむシダレイトゴカイは、針状剛毛のある胸部は11体節で、枝状に突出するエラを持ちません。