赤っぽいフトヤギ類やフタヤギ類、あるいはイソ
バナ類の軸に沿って、時として透明で赤い小さな
イソバナカクレエビが付いていることがあります。
体が透明で小さいため、野外ではよく気を付けな
ければ決して見つけることができません。このエ
ビはヤギ類には直接の害を及ぼしてはいず、どう
もその粘液をなめて生活しているようです。このよ
うに大きな生き物、この場合はヤギ類ですが、そ
れに小さな生き物がくっついているような場合、大きな方をホスト、小さい方をゲストと呼びます。この小エビの場
合はゲストはホストに迷惑をかけていないと思われます。このように付いているホストには何の利害もなく、ゲス
トは住み家と餌とを得ている、このような関係は偏利共生と呼ばれ、海の中の共生としては非常に多くの例があ
ります。